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INTERVIEW 退職者インタビュー

求職者は会社の良い情報だけでなく悪い情報も知りたい。
退職理由には大阪故鉄が抱える会社の課題が含まれる。だからこそ本音で辞めた理由をインタビュー。
一体なぜ会社を辞めたのか?その理由から「大阪故鉄の課題」と「大阪故鉄に向いていな人」をお伝えいたします。

元営業職Oさん

元々人材関係の仕事をしており、大阪故鉄が初の同期を形成する採用の時に大阪故鉄に入職。その後再び人材業界へ転職。

循環型社会に貢献していることで
誇りや自信にも繋がります

Q1.大阪故鉄の営業は実際どんな感じでしたか?

前の会社は大手企業だったので緻密なルールが多くて大変でした。しかし、大阪故鉄ではお客様のためにこうしてあげたいと思った意見が社内でスッと通るので、自由度が高くやりやすかったです。私の場合は解体の職長さんが主なお客様で、「お前がもう、それと言うんならそれやな」と言ってくれるのが一番のやりがいでした。今までやってきたことが間違っていなかったと感じますし、現場の人は義理人情を重視しますね。必要な時はその人たちのために走ってあげることが求められます。

Q2.その経験は今の仕事に活かされていますか?

そうですね。スクラップ業界はやり方がアナログで、FAXや手書きが多いです。請求書を直接持っていくこともありました。今の会社のお客様はそういう経験がないので、直接持って行ったり手書きにすると驚かれます。大阪故鉄の顧客に寄り添う営業スタイルが身に付き、それは今の職場でも大きくプラスになっていると思います。

Q3.ズバリ退職の理由を教えてください

正直に言うと、直属の上司との関係がこじれてしまったことが原因です。自分で抱え込んでしまう私の性格上、誰にも相談できずにストレスで体調不良になってしまいました。会社の待遇には不満はなく、仕事も向いていたと思います。ただ、私はそこではもうダメでした。お金の問題ではなく、恋愛のようなもので、許せることが許せなくなった感じです。辞める際には矢野常務にショックを受けられましたが、私の気持ちを尊重してくださいました。退職を決めた後は体調が良くなり、ストレスだったんだと実感しました。

Q4.人間関係以外に退職理由はありますか?

そうですね、大阪故鉄での在籍期間は2年半から3年でしたが、その間にキャリアアップのサポートが特になかったことも退職理由の1つですね。ある程度は教えて頂けますが、1年目2年目3年目と成長に合わせたサポートとかという養育体制は整っておらず自身の将来像を描けませんでした。なんというか、この会社で働いて成長する自分を想像出来なかったのも退職理由の1つになりましたね。

Q5.大阪故鉄の課題は何だと思いますか?

仕事の考え方が古いままで会社として守りに入ることが多く新しい試みに消極的なところだと思います。これは組織全体の停滞に繋がるので改善が必要だと思います。

Q6.今の大阪故鉄の雰囲気、正直どう思いますか?

雰囲気は全然違いますね。私の時より更に若い人が増えたなということと、女性の割合が増えたなというのが第一印象です。特に現場では初の女性がはいられたことで男社会的な雰囲気が無くなったようにも思います。教え方も丁寧になり見守りながら教えているというのが見ていて分かるようになりました。

Q7.もし、もう一度入社するとしたら会社に何を求めますか?

直属の上司との人間関係が理由で辞めたので、そこの関係性が解決することですね。

Q8.ぶっちゃけ仕事内容はどうでしたか?

仕事に不満は無かったです。内容もですし待遇や休日に不満はありませんでした。仕事に行くのも楽しかったです。

Q9.辞めてから大阪故鉄の良かったと感じる所はありますか?

社員同士の交流が良かったですね。飲み会やゴルフなどがありました。転職先ではそういうものが一切ないので懐かしく感じます。大阪故鉄名物の社員旅行にも一度参加しましたが、軽井沢でのゴルフは楽しかったです。

Q10.大阪故鉄に戻りたいと思ったことはありますか?

僕は今を生きているので特に戻りたいとは思いません。ただ、大阪故鉄が大ピンチになった時に矢野常務から「戻ってこれんか」とヘルプが来たら、二つ返事で「はい、分かりました」と言います。

インタビューを通じてみえる
「大阪故鉄課題」

課題①「上司と部下との人間関係」

直属の上司と部下との人間関係が退社の一番の理由。では人間関係が悪くなった理由は何なのか? 今回の場合、上司AとOさんは直属の上司と部下の関係でした。人間関係が悪くなったキッカケは「教育」に関するところでした。Oさんが分からないことを聞いた時「ええわ、俺がやっておく」と言われることが多く仕事を覚えることが出来ない。また仕事の教え方も「これをこうやってればええ」と言われ「作業としては覚えるが何故その仕事が必要で何の為にやっているのか」が分からないことが続いた。その中でミスをおかすと「この前に教えたのに..」と言われ、まず上司として不信感が募り、それが人間関係の問題となり退職に繋がった。

課題②「キャリアアップサポートがなく将来像を描けなかった」

サポート体制の不備と将来像を描けない理由は何故おこったのか。 当時のサポート体制を振り返ってみると、基本的に営業職では入社後は直属の上司からのOJT教育を中心に上司判断で仕事の采配や引継ぎを実施していました。一対一なので、しっかりと対面することで新人の性格や能力を見極めることに向いている判明、上司の当たり外れの「上司ガチャ」が起きるデメリットがありました。弊社の場合、指導役となる上司が過去に「上司から教えられず」「目で見て盗め」的な教育で育てられてきました。その為に人に教えることが不得意であり教え方が苦手であったと考えられます。また組織的なキャリアアッププランが無く、働く上で自身の将来像が描きにくくなった。

課題③仕事の考え方が古く新しい試みに消極的

「この仕事のやり方はこれ!」、「過去に例がない」、「以前は...」という過去の仕事慣習を引継ぎ、それを現在も続けるという風潮がありました。この要因は人不足に陥らなかったことにより副作用的に人の流動が起こらず、結果的に既存の考え方を持った人で会社を回していたからだと思われます。 新しい取り組みに消極的な理由としては、新しいことをしなくても利益が出ていたが故にチャレンジする風土が出来上がっていなかったと考えられます。合わせて新しい人材が入社してこなかったことによる周りの環境の変化に気づいていなかったことも大きな課題であったと考えられます。

課題④将来像が描けなかった

働く上で「将来像」が描けないほど、働く意欲が湧かなくなる理由はないかも知れません。今回の場合、Oさんにとって大阪故鉄という会社で働いて、どのような人生を過ごすのか、会社内で何を目指すのかという将来像が描けませんでした。これは本当に大きな課題といえるかも知れません。

課題解決に向けて
現在の大阪故鉄の取り組み

上司と部下の人間関係についての取り組み

働く上で人間関係で悩むことは少なからずあります。特に中小企業の場合は人と人との距離感が近いことや他営業所等への移動の機会が少ないことで人間関係の問題=離職となりやすい可能性が高いと考えられます。弊社でもそれが起きました。現在、大阪故鉄では面接時や工場見学時に直属の上司となる方を同席させています。営業職では1対1の対話の時間も必要に応じておこなっています。短時間ではあるが入社前に直属の上司となる人を知ることが出来るようにしています。また採用時から人事を管理する社員や幹部社員だけで合否判定をするのではなく、実際に一緒に働く社員を巻き込んだ採用を実施しています。これにより入社してきてくれる人材は上司となる自分たちも一緒に働きたいと思い選んだ新人という認識が生まれ、入社してくれる子への思い入れが強くなるようにしております。

キャリアアップサポートについての取り組み(営業職)

直属の上司を選定してOJTを実施するという流れは現在も実施しております。ただし、完全な1対1の上司だけでなく、営業先ターゲットごとにTEAM制を導入しておりTEAMとして直属の上司以外にも相談できる環境を整えました。TEAMは営業所を跨いで形成される為、相談された先輩はより第三者目線での相談に乗れるメリットがある。その他にも会社全体で若手が増えたことで営業所全体で若手を育てようという風潮が強くなってきており営業職に属しておりながらも事務職の先輩等に相談しやすい環境が整いました。こちらは会社が意識して形成したわけでなく若手社員中心に、このままではダメだなという想いから変化してくれたと思います。

古い仕事観の脱却と新しい試みへの取り組み

まずは社内で社員の考え方や意見を発信しやすい環境づくりを目指しました。ただ既存環境を変化させるのは本当に難しく、「今日から意見を遠慮なく言うてね」と伝えたところで簡単に意見が出るわけでもありません。その為に第一に採用段階から意見を出してほしいと入社社員には伝え続け、遠慮なく意見を出し合う若手の数を増やすことで、既存社員が自身の考えを伝えることのハードルを下げるように致しました。第二に会社として「変化」を目に見える形で沢山実施しました。簡単なところでは作業着を変えるようなことから、社員へのアンケートを実施し、変えられるものは即日に実行することで意見を言いやすい環境と会社が即対応するという実績を全社員へ伝えることで会社として本気で変わろうとしていることを分かりやすく明示する努力をいたしました。結果、様々な意見が出てくるようになりました。意見をいうことはマイナスではなくプラスであるという文化が根付いてきたと感じています。

将来像を描かせる取り組み

目指すべきものは人により違います。大阪故鉄で役員を目指したい人、稼ぎたい人、お金より趣味の時間を大切にしたい人....。大阪故鉄で働きながらご自身の夢を叶えられるかどうか、そこまでの会社として出来ているかどうかは正直まだ未知数です。ただ仕事でのキャリアプランにおいては役職の位置づけを明確にし、努力・成果=役職・給与という形でしっかりと社員へ還元できるようにしました。年始には会社としての1年間で目指すべき目標も毎年発表しております。社員と社長との面談も毎年実施して、どのように働きたいか?についてもヒアリングを実施しております。夢を叶えるのはご自身。その為に、チャレンジ出来る環境、安心安全な労働環境の整備、会社の経営状況の透明化を図りました。また各種整備においては第三者認定を受けることで会社目線ではなく、世間に通用する、または世間の会社以上の環境を整えました。働く社員が大阪故鉄で働く将来像を描く手助けとなれるよう会社としてサポートすることを意識しております。

大阪故鉄の今後の教育について

弊社では『人を育てられる人材育成』を大きな目標として掲げております。その為に教育側、教育される新人側への定期的なヒアリングの実施もおこなっております。また「教育」を1つの査定基準にも取り入れることで、5年10年後に教育の出来ない上司を無くす方向を目指しております。

最後に

弊社では採用というものを非常に重要視しております。また採用方針はシンプルで「本音採用」を貫いています。嘘偽りなく悪い部分も踏まえた会社の実情を全て伝えた上で求職者に選んで頂いています。 また社長自らが採用に関する考え方や経営方針を毎日SNSで発信しているだけでなく、第三者からみる大阪故鉄のことや、社員へのインタビューを実施して毎週ブログで発信しております。採用において会社のことを知って貰うことに力を注ぎ、そのうえで選んで貰える会社にする為に改善を繰り返しております。今回の退職者インタビューも求職者は「辞めた人が何故やめたのか?」ということを知りたいと気づいたからこそ作成をいたしました。退職者=会社のマイナス面をさらけ出す。ことになろうとも事実を伝えることを優先したいからこそ実施に迷いはありませんでした。今回の退職者インタビューがこれを読んで頂いている皆様の参考になれば幸いです。また面接には社長は必ず同席して皆様と沢山のお話をしています。興味が湧いた方からのご応募をお待ちしております。

社長より

インタビューに対応して頂いたOさん、ありがとうございます。 Oさんが面接に来て頂いた時の話を過去に何度かしたことがありますよね。 自信がみなぎり元気で即戦力として誰もが認める逸材でした。ただ社内では仕事が出来すぎるが故に既存社員と合わないのではないかとの意見もあり採用に後ろ向きな意見が多かったのも事実です。私は面接時からワクワクが止まらず当時は専務だったと思いますが過去にも未来にもOさんの時だけ初めて「絶対に採用する」と我儘を通して採用させて頂いたのを懐かしく思っております。その後、期待を裏切らない活躍で仕事の成果をあげるだけでなく、誰とでも分け隔てなく接せられる能力と盛り上げる宴会力(笑)で忘年会や社員旅行を盛り上げ会社の輪を広げてくれたと思います。短期間ではありましたが間違いなく会社を変革してくれた功労者です。退職を聞いて本当にショックを受けたと同時に自身の未熟さを痛感いたしました。将来の幹部候補として期待していただけにショックも大きかったのも事実です。でも大好きだったからこそ退職という決断をさせてしまったことを非常に申し訳なく思うと当時に新しい場で活躍してくれることを願っておりますし、実際にご活躍のお話は噂で聞いています。 今回は、辞めた会社のことや辞めた理由という話しにくい内容も関わらずインタビューへ協力頂き本当にありがとうございます。OさんとOさんのご家族にとって今後良い人生になることを一人のファンとして祈念しております。